理事長ご挨拶
病院長 小野 広一 からのご挨拶
患者さま一人ひとりに最適な医療を、我々が追究します。
平成29年1月より院長職を拝命させていただいております 小野広一 と申します。
当院は、昭和32年10月に広島市西区田方に42床の病院として開設し、本年で65周年になります。昭和40年108床へ増床後、昭和57年に現在地に143床に増床して新築移転し、平成19年2月に146床に増床し、医療保険を用いた医療療養病床86床と介護保険を利用した介護療養病床60床で運営してまいりましたが、令和2年4月より介護療養病床60床を、定員60名の力田病院すずがみね介護医療院に転換いたしました。
新型コロナウイルス感染症のワクチン接種で、どの世代にもワクチン接種をして病気を予防するという考え方が再び身近になったと思います。 新型コロナワクチンの全額公費負担による接種は、令和6年3月末で終了しましたが、令和6年度秋冬には、65歳以上の方を対象に、一部自己負担金はあるものの自治体による助成金付き定期接種が始まります。
最近の話題としては、今年4月に約8年ぶりに子宮頸がんの予防のためのHPV(ヒトパピローマウイルス)ワクチン接種が再び積極的に推奨され、小学6年生~高校1年生に相当する年代の女性は公的な費用による無料接種(定期接種)が受けられるようになりました。 この8年間で、ワクチンの安全性を科学的根拠に基づいて評価して、安全性を定期的にモニターする体制を整えたのだそうです。 今回の定期接種の積極的勧奨再開までの約8年間のうちに、対象外になってしまった平成9年度生まれ~平成19年度生まれ(誕生日が1997年4月2日~2008年4月1日)の11学年の対象者に対しては、公費で接種できるキャッチアップ接種を行われる事になり、自治体から個別に予診票が送付されました。 当院でも、キャッチアップ接種対象者の接種を行っていますので、接種について家庭内で相談して、検討・判断をしていただきたいと思います。 接種期間は今年4月~2025年3月までとなっていますが、3回の接種が必要ですので、全額公費負担を利用する場合は、今年の9月末までに第1回接種を終えている必要があります。 ちなみに、全額自己負担なら約10万円かかります。
また、昭和37年度~昭和53年度生まれの男性の風しん抗体検査と予防接種も積極的に行っています。 ご自身と、これから生まれてくる世代の子どもを守るために風しん抗体検査を受け、抗体が出来ていなければ、予防接種を受けましょう。
高齢者には帯状疱疹ワクチンの検討もしていただきたいと思います。 帯状疱疹の後遺症である帯状疱疹後神経痛が残るリスクは、50代より60代、70代と年齢が上がるにつれ高まると考えられており、年齢を重ねる前から、日常生活に留意する、予防接種により帯状疱疹に対する免疫機能を高めるなど、帯状疱疹を防ぐ意識が大切です。
最近では60歳以上を対象とするRSウイルス感染症予防ワクチンも使用できるようになりました。 RSウイルスは、発熱を伴ういわゆる普通感冒を起こすウイルスですが、高齢者や喘息、慢性閉塞性肺疾患、心臓病など慢性の基礎疾患がある人、癌などで免疫機能が低下している方は重症化リスクが高く、肺炎や入院、死亡などの重篤な転帰となる可能性があるため、早めの予防接種が勧められます。
さらに、私の海外出張者がいる会社の産業医の経験から、海外渡航者の予防接種(トラベラーズワクチン)にも力を入れたいと思っています。 主な対象疾患は、破傷風、A型肝炎、B型肝炎、狂犬病、日本脳炎、ジフテリア、麻しん、風しん、髄膜炎菌感染症などです。 ポリオ(急性灰白髄炎)の流行地域に行かれる方、実費にはなりますがマラリア予防薬が必要な方もご相談ください。
ワクチンの病気を予防するという考えと重なるのが、漢方薬での治療です。 病気になって処方する漢方薬もありますが、まだ病気になっていない状態(未病(みびょう)と言います)で調子を整え、病気の発症を防ぐ漢方薬の処方もあります。 「未病」の段階の微妙な変化を見逃さず、適切な処置(漢方薬)を講ずれば、大きな病気は防げるはずです。 当院では、菊本 修先生による漢方外来を、不定期ではありますが毎月一回土曜日の午後2時半から4時半まで行っています。 保険適用されている医療用漢方エキス製剤を使用しての治療ですので、費用の面でも安心して受診していただけます。
引き続き、地域の皆さまと真摯に向き合い、地域医療発展のため身を引き締めて勤めて参りたいと存じます。 至らぬ点も多々あるかと存じますが、今後ともご指導ご鞭撻を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
病院概要
名称 | 医療法人社団玉章会 力田病院 |
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所在地 | 〒733-0852 広島市西区鈴が峰町14番20号 |
連絡先 | TEL:082-277-2101(代) FAX:082-277-2108 |
理事長 | 中本 恭代 |
院長 | 小野 広一 |
職員 | 115名 |
診療科目 | 内科・呼吸器内科・消化器内科・循環器内科・ 整形外科・リハビリテーション科 |
病床数 | 86床:医療療養病床 |
許可承認事項 | 基本看護・基準寝具・基準給食 |
基本理念
・玉章会は患者様・利用者様の人権と生命の尊厳を守る医療・介護をします。
・玉章会は地域の人々の健康を守り、心の支えとなるような組織を目指します。
・玉章会は常に医療・介護の仕事に誇りと情熱を持った組織であり続けます。
沿革
昭和32年10月 | 広島市田方1丁目11番35号に力田病院42床を開設 |
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昭和40年10月 | 同所に鉄筋4階建て(108床)を建設 |
昭和57年7月 | 広島市西区鈴が峰町14番20号に新築(143床)移転 |
平成19年2月 | 143床から146床に増床 (医療療養病床86床 介護療養病床60床 ) |
平成29年1月 | 力田病院 院長へ 小野 広一 就任 |
平成29年2月 | 医療法人社団玉章会 理事長へ 中本恭代 就任 |
令和2年4月 | 介護療養病床60床を力田病院すずがみね介護医療院 定員60名に転換 |